マイナンバーを取り扱う前に準備することはありますか？

御社の中でどの業務にマイナンバーを使用するか確認した上で、組織としての準備が必要です。
必要な準備としては、①マイナンバーを適正に取扱うために社内規程づくり　②マイナンバーに対応したシステム開発や改修　③特定個人情報の安全管理措置の検討　④マイナンバー管理システムの検討⑤社内研修・教育の実施　などが考えられます。

企業内でマイナンバーを取り扱う時は誰でも取り扱えますか？

マイナンバーを扱うための安全管理措置の一つに、企業内でマイナンバーを取り扱う担当者を明確にすることが求められています。
取扱担当者を決めて、不特定多数の方がマイナンバーの業務に携わらないようにしましょう。

10人ほどの企業ですが、マイナンバーに対応しなくてはいけませんか？

マイナンバーは従業員を1人でも雇っていると、対応しなくてはいけません。
従業員100人以下の中小規模事業者には、安全管理措置が緩和されていますが、マイナンバーの取り扱いには、十分注意が必要です。

マイナンバーを取得するときに注意することはなんですか？

マイナンバーを取得するときは、そのマイナンバーを何に使うか利用目的を明示する必要があります。
また、そのマイナンバーが本当にその人のものか、本人確認（身元と番号が正しいか）をしなくてはいけません。
勿論、マイナンバーを取得するときには、安全管理措置が必要になります。

長年働いている従業員でも身元確認が必要ですか？

勤続年数によって身元確認が不要になるということはありません。
ただし、本人確認（番号・身元確認）ついては、「個人番号利用事務実施者（提出先行政機関）が認めるもの」があり、行政機関によっては、緩和されているところもあります。

第三号被保険者である従業員の配偶者のマイナンバーを取得するときに従業員から取得してもよいですか？

本来であれば、従業員の配偶者（第三号被保険者）から直接取得する事になりますが、従業員に代理人になってもらうことで従業員より取得することも可能です。その際は、提出を代理するための委任状、配偶者の番号確認書類、従業員の身元確認書類が必要になります。

従業員の扶養親族のマイナンバーを取得する場合には、本人確認しなくてはいけませんか？

従業員が本人確認を行います。
扶養控除等（異動）申告書では、従業員が、事業者に対してその扶養親族の個人番号の提供を行うこととされているため、従業員が扶養親族の本人確認を行う必要があります。
この場合、事業者が、親族家族の本人確認を行う必要はありません。

法定調書などに記載したマイナンバーが間違っていた場合、何か罰則はあるのでしょうか？

マイナンバーに誤りがあった場合の罰則規定はありませんが、事業者は正しいマイナンバーを取得し、正しく入力、管理する努力をしなくてはいけません。

取得したマイナンバーはどのように保管・利用すればよいですか？

取得したマイナンバーは、担当者以外扱えないように、鍵をかけた書棚や金庫、パスワードが必要なソフトなどに入れて保管します。
取得したマイナンバーを利用するときは、いつ・誰が・どんな目的で誰に提出したかなどを記録しなくてはいけません。
利用した記録が残るソフトを使用したり、ノートなどに利用記録を記入するなどして管理しましょう。

マイナンバーを提出したくないという従業員がいるのですが、どうすればよいですか？

マイナンバーは、平成28年以降、社会保障や税などの行政に提出する書類への記載が義務となります。
従業員にはその旨を伝えて、提出を求めてください。
それでもマイナンバーを提出してもらえない場合は、提出を求めた日や内容など経過を記録して、提出先に相談してください。

従業員が退職したら、すぐにマイナンバーを破棄しなくてはいけませんか？

事業者が取り扱うマイナンバーが記載された書類で法定保存期間が最長と考えられるのは、扶養控除等（異動）申告書と考えられます。
つまり原則退職してから7年で廃棄しなくてはいけません。
マイナンバーが書かれている書類の管理はしっかり行いましょう。

マイナンバーを取り扱う業務を委託することは可能ですか？

業務の全てまたは一部を委託することが可能です。
委託する場合は、業務委託先が十分な安全管理措置を取っていることが大切です。
また、マイナンバーを取り扱う業務委託契約書又は覚書を結ぶ必要があります。